「ジブリで学ぶ上海……」でマスター、新型コロナ“新出”用語の基礎知識(2)
前回に続き、ジブリのスライドと、Twitterでアップされた在上海日本人によるツイートを題材に、ロックダウン下にある上海に関連する新型コロナ用語を紹介しよう。(耕雲)
前編の内容は下の合成画像をタップ↓↓
11.辟谣 pì yáo
流言飛語、デマのことを「谣言(yáo yán)」といい、それを打ち消すことを「辟谣」と呼ぶ。さまざまなデマがネットで飛び交う度に、現地政府が微博や微信公衆号などを通してこれらの内容を信ぴょう性のないものとして否定する「辟谣」がいたちごっこのように繰り返されている。
12.全域静默 quán yù jìng mò
「静默期(jìng mò qī)」の間は、封鎖エリアであれば「足不出户(zú bù chū hù)」、すなわち玄関から外に出ることすらできなくなる。陽性者が発見された建て物や家の玄関には「封条(fēng tiáo)」と呼ばれる紙が張られるが、文字通り「封印」状態に置かれた印象を強くする。
13. 楼号 lóu hào
毎日の日課となった抗原検査の結果を自主報告するときや、団体購入サービスを利用したり、社区内で連絡をとったりするときに自分の名前を名乗る機会はない。部屋番号がその人のIDとして使われる。いっそのこと微信のアバターも部屋番号が分かる体裁にしたほうが便利かも知れない。
新規国内感染の確定症例または無症状感染者が、隔離管理でコントロールされた場所あるいはバブル管理のもとでしか確認されない「市中クリアリング」のこと。感染伝播リスクを有効に制御した「动态清零(dòng tài qīng líng|ダイナミック・コロナ)」のゴールに向けた過渡的成果だといえる。
15.Omakase(おまかせ)
「料理長に調理を委託する」という意味で浸透した日本料理の言葉。最近では「中餐omakase」なるサービスも現われた。シェフが存分に腕をふるい、“逸品”の料理を小皿に盛り付けていくのが本来の「Omakase」だ。しかし、コロナ禍では残りものの食材でまかなう「ありあわせ(Ariawase)」料理と化した。
16.囤货 tún huò
汎用性が高い「硬通货(yìng tōng huò)」は物々交換の際に重宝される。缶入りコカ・コーラが歓迎されたというニュースもあった。ロックダウン下では生活必需物資の「囤货(買いだめ)」こそ一大事。したがって、ひと頃流行った「断舍离(duàn shě lí)」はあまり聞かれなくなった。
17.時空伴随者 shí kōng bàn suí zhě
新型コロナ感染者と800m四方の同じ空間に10分以上留まり、14日以内に合計30時間以上を数えると、スマホに設定していた健康アプリのコードが黄色または赤色になる。たとえ感染者との濃厚接触がなくても、同じ空間で時間を過ごすことで感染リスクありと見られるわけだ。
18.闭环管理 bì huán guǎn lǐ
外界と遮断された環境での管理。当初は「closed -loop management」をカタカナにするのがためらわれ、「閉鎖管理」あるいは「バブル方式」といった訳語が充てられた。「北京冬季五輪」以降の報道では「クローズド・ループ管理」という記載が普通になっている。
19. 数字哨兵 shù zì shào bīng
所定の施設の入り口に設置され、体温測定と入場登録が同時に行える機能が一体化した機器。設置されていない場所では「場所コード」(场所码 chǎng suǒ mǎ)をスマホで読み込めば、「健康コード」で把握できない位置情報もシステムに自動的に登録される。
20. 复工复产 fù gōng fù chǎn
企業活動の再開や、商店や市場などの「复商复市(fù shāng fù shì)」は進むものの、職場では外部との出入りを制限した「气泡式」(バブル管理)が前提。公共交通手段の運行が回復していない中で従業員を運ぶ「点对点」の移送手段の確保も必要になる。
参考:防疫新话大赏
第一财经YiMagazine 2022-05-06 08:21:06
https://mp.weixin.qq.com/s/w0kMjopr-Kdr8hTtA8Vm1g